建設業では、自家用車で現場へ直行する方が結構多いと思います。
その中でよく出てくる疑問が、
「この移動って通勤?それとも経費?」
という問題です。会社へ一度自家用車で通勤し、そこから社用車に乗り換えて現場へ・・・という場合はわかりやすいのですが。
結論から言うと、すべてを一括で考えるのではなく、「移動のタイミング」で分けるのがポイントになるのだそうです。
この記事では、通勤手当と旅費交通費の違いを、現場仕事に当てはめてわかりやすく解説します。
通勤手当と旅費交通費の基本的な違い
まずはざっくり整理です。
- 通勤手当
👉 自宅と勤務場所の往復に対して支給するもの - 旅費交通費
👉 業務中の移動に対して支給するもの
この違いはシンプルですが、現場仕事では勤務場所が日々変わるため、判断が難しくなりますね。大規模な工事現場で何か月もその現場に毎日通うという場合はわかりやすいのですが・・・。
ケース別に解説
■ 自宅 → 最初の現場
👉 通勤手当
たとえ現場が毎日変わっても、その日の最初の作業場所は「勤務場所」と考えます。
そのため、
- 直行直帰でも
- 会社に寄らなくても
👉 通勤扱いになるのだそうです。
■ 現場 → 現場
👉 旅費交通費(経費)
これは完全に業務の一部です。
- A現場からB現場へ移動
- 材料を取りに行く移動
これらはすべて業務上の移動となるため、経費として処理できます。通勤手当には含まれないので従業員からすると社会保険の標準報酬額に含まれないという事になりますかね?
■ 最後の現場 → 自宅
👉 通勤手当
仕事が終わって自宅に戻る移動は、帰宅のための移動となるため通勤扱いです。
よくある間違い
現場系でよくあるのが次の2パターンです。
■ すべてをガソリン代として経費処理
これは一見合理的ですが、
👉 通勤部分まで非課税扱いになる
ため、厳密に言うと税務・社会保険上は適切とは言えません。
■ すべてを通勤手当として処理
こちらは安全ですが、
👉 本来経費にできる現場間移動まで給与扱い
となり、社会保険料が増える原因になります。
実はこれ、うちの会社がやっちゃってます。うちの会社で社用車でなく、自家用車で現場まで直行直帰したいという社員は1名のみですが 運用はこうです。
毎日通勤前のODOメーター数・勤務終了後のODOメーター数を計測してもらい、業務に使用した距離数を割り出します。
1か月の業務使用距離÷国産車の平均的な燃費 = 業務に使用したガソリンの ℓ 数
業務に使用したガソリンのℓ × その月の地域のガソリン平均価格 = 業務に使用したガソリン代(おおよそ)
でそのガソリン代を通勤手当として支給しています。
すごく考えてこれで問題ないだろう!!と思っていたのですが、なるほど、社会保険料が・・
ただ、うちの会社は内装業で、一度に5~多い時は15件ほどの現場を抱えており、毎日入る現場が違ったり現場から現場への移動も非常に多いので、最初の現場までは通勤その後は経費最後の現場からはまた通勤という計算はかなり大変・・・。
月額報酬額に変動があるほどの額でないので、法律上問題が無いならこのままでいこうかな・・・という感じですね。
うちの会社の場合は該当するのが1名のみで、額も大きくないので良いでしょうが、人数が多い会社・額が大きく社会保険料の月額報酬に変動がありそうなら考えた方が良いかもしれませんね。
実務でおすすめの処理方法
現場仕事では「混在」が当たり前なので、分けて考えるのが基本です。
■ 通勤分
- 距離に応じた通勤手当
- 社会保険の対象
■ 現場間移動
- ガソリン代・高速代など実費
- 旅費交通費として処理
- 社会保険の対象外
このように分けることで、
- 税務上も問題なし
- 社会保険も最適化
- 社内説明もしやすい
というバランスの良い運用になります。本当はこうした方が、いいに決まってますね。
現場が毎日変わる場合の考え方
「毎日現場が違うから全部業務じゃないの?」と思われがちですが、
👉 最初の現場はあくまで“その日の勤務先”
という考え方になるのだそうです。
つまり、
- 現場が固定かどうかは関係ない
- あくまで“1日の中での位置づけ”で判断
これが実務上のポイントです。
まとめ
自家用車を仕事で使う場合の判断は、次の通りです。
- 自宅⇄最初・最後の現場 → 通勤手当
- 現場⇄現場 → 旅費交通費
重要なのは、
👉 「全部まとめて考えないこと」
です。
移動ごとに性質を分けて処理することで、税務・社会保険ともに適切な運用ができます。
現場仕事では当たり前のように発生するテーマだからこそ、一度整理しておくと後々のトラブル防止にもつながります。

