建設業の安全書類とは?種類や必要書類をわかりやすく解説

「現場に入る前に安全書類を提出してください。」

このように言われたことがあるのではないでしょうか。特に大きな現場に入る時(元請けがゼネコンさんとか、公共事業関連とか・・・)

初めて元請会社の現場に入る方や独立したばかりの一人親方は、

「安全書類って何?」
「どんな書類を提出すればいいの?」

と戸惑うことも少なくありません。

結論からいうと、安全書類とは、現場で安全に作業するために必要な情報をまとめた書類の総称です。

この記事では、安全書類の役割や種類、提出の流れなどを建設業の実務に沿ってわかりやすく解説します。


安全書類とは?

安全書類とは、建設現場で働く人や会社の情報、安全管理に必要な情報を元請会社へ提出する書類のことです。

法律で提出が義務付けられている書類もあれば、元請会社が独自に提出を求める書類もあります。

現場ごとに内容は多少異なりますが、目的は共通しています。

それは、

「現場で事故を防ぎ、安全に作業できる体制を確認すること」

です。

とは言え、書類を出したからと言って事故を防げるというものでもありません。要するにこの現場に入る人・会社はきちんと安全対策をとっているか、という事を確認するため、また万一のことがあった時にこのように安全確認は行っていましたという証明のためなのかな?と私は思っています。


なぜ安全書類が必要なの?

建設現場では、複数の会社が同じ場所で作業することが珍しくありません。

例えば、

  • 足場業者
  • 内装業者
  • 電気工事業者
  • 設備業者
  • 塗装業者

など、多くの会社が同じ現場に入ります。

誰が現場に入り、どんな資格を持ち、どんな作業をするのかが分からなければ、安全管理ができません。

そのため、安全書類を提出し、元請会社が現場全体を管理しています。また、建設現場では資格なしにできない作業や動かせない車両なども多くありますよね。 そういったものを担当する人がきちんと資格を所有しているか、期限が切れていないかなども確認する必要があります。


「グリーンファイル」と呼ばれることもある

安全書類は、「グリーンファイル」と呼ばれることがあります。

これは、以前から緑色のファイルにまとめて提出する会社が多かったことが由来なんだそうです。

最近では電子化が進み、紙ではなくクラウドで提出する現場も増えていますが、「グリーンファイル」という呼び方は今でも広く使われています。

余談ですが、どこのとは言いませんが、このクラウドが非常に使いにくい場合があります。ベテランの一人親方さんでネットが苦手という方は正直イライラするだろうなと思います。


安全書類にはどんなものがある?

提出する書類は現場によって異なりますが、代表的なものを紹介します。

再下請負通知書

下請会社や協力会社の情報を記載する書類です。

どの会社が工事を担当するのかを元請会社へ報告します。元請けから仕事を受けて、そこからさらに一部工事を下請けにというケースはあると思いますが、そういった、要するに孫請けに当たる会社ももちろん安全対策をしっかりできている会社でないと困ります。なので、工事現場に入る人間全員分提出を求められます。


作業員名簿

現場へ入場する作業員の情報をまとめた書類です。

氏名や生年月日、保有資格などを記載します。

誰が現場に入るのかを把握するための大切な書類です。

ちょっと間に合わなさそうだから手伝って・・と資格もない人間が現場に入り事故を起こしたりという事になったら大変ですからね。


持込機械等使用届

現場へ持ち込む機械や工具を届け出る書類です。

例えば、

  • 高所作業車
  • 発電機
  • コンプレッサー
  • 電動工具

などを記載します。


工事・通勤用車両届

現場へ乗り入れる車両を届け出る書類です。

車両番号や運転者などを記載し、現場内の車両管理に利用されます。また、免許証の写しも提出が必要なケースがほとんどだと思います。車検証や車の保険のコピーを求められた現場もありました。


火気使用届

溶接や切断など、火気を使用する作業を行う場合に提出します。

火災事故を防ぐための重要な書類です。


資格証・免許証の写し

現場によっては、

  • 玉掛け
  • 高所作業車
  • 職長教育
  • フルハーネス特別教育

などの資格証の写しを提出することがあります。


施工体制台帳との違いは?

安全書類と混同されやすいものに施工体制台帳があります。

施工体制台帳は、元請会社が工事全体の施工体制を管理するために作成する書類です。

一方、安全書類は、現場へ入場する会社や作業員、安全管理に必要な情報を提出するための書類です。

実際には施工体制台帳の作成に必要な情報として、安全書類の内容が利用されることもあります。


安全書類はいつ提出する?

一般的には、現場へ入場する前に提出します。

元請会社から指定された期限までに提出し、不備があれば修正を求められることがあります。

現場が始まってから作業員が追加になった場合は、作業員名簿などを更新して再提出するケースもあります。

そのうえで、安全書類をすべて確認後に現場入場用のキーなどを渡され、それがない人間は現場に入れない。または顔認証登録をする現場などが最近は多いように感じます。 (うちの会社はあまり大きな現場に入ることはないのですがたまにあります。)


安全書類を作成するときのポイント

安全書類は、「とりあえず提出すればいい」というものではありません。

次のような点を確認しておきましょう。

記載内容を最新にする

住所や資格、有効期限などが古いままになっていないか確認しましょう。


資格証の期限切れに注意する

資格証や特別教育の修了証は、有効期限や更新が必要なものもあります。

提出前に確認しておくと安心です。


元請会社ごとの様式を確認する

同じ安全書類でも、元請会社によって様式が異なることがあります。

指定された様式がある場合は、その様式を使用しましょう。


まとめ

安全書類とは、建設現場で安全に作業するために必要な情報をまとめた書類の総称です。

現場で働く人や会社、使用する車両や機械、保有資格などを元請会社へ提出し、安全管理に役立てられます。

初めて現場へ入る方は種類の多さに戸惑うかもしれませんが、一度作成してしまえば更新しながら使える書類も多くあります。

また、安全書類は施工体制台帳や再下請負通知書など、建設業ならではの書類とも深く関わっています。それぞれの役割を理解しておくと、現場でのやり取りもスムーズになるでしょう。

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