役員借入金

1. 役員借入金ってなに?

役員借入金とは、文字通り「会社が、役員(社長など)から借り入れたお金」のことです。読み方は「やくいんかりいれきん」です。 難しく聞こえますが、要するに「社長が個人のポケットマネーで、会社の支払いをしてくれた(立て替えてくれた)お金」と考えればOKです。

会社から見れば、「あとで社長に返さなきゃいけないお金(借金)」という扱いになります。

2. 建設業あるある!役員借入金の具体的な仕訳例

「仕訳(しわけ)」とは、会社のお金の動きをルールに従って記録することです。建設業の現場で本当によくある2つのパターンで、具体的な仕訳を見てみましょう!

パターン①:現場に向かう途中、ホームセンターで材料を現金(社長の財布)で買った

「あ、ビスが足りない!」「ちょっと養生テープ買ってきて!」と、社長が自分の財布から現金を出してホームセンターで材料を買うこと、よくありますよね。

  • 【仕訳のイメージ】
    • 材料費 / 役員借入金

「会社の材料費としてかかったけど、払ったのは会社の口座や現金ではなく、社長個人の財布(役員借入金)ですよ」という記録になります。

これは前に書いた、個人のカードで会社の物を買ってしまった!どう仕訳ける?というケースによく似ています。詳しくは↓の記事を読んでみてください。個人事業主さんは↓のケースにばっちり当てはまると思います。

パターン②:元請けからの入金より先に、外注さんへの支払い日が来てしまった!

建設業は「工事が終わってから入金されるまで(支払いサイト)」が長いため、資金繰り(お金のやりくり)が大変です。「元請けからの入金は月末だけど、一人親方のAさんには20日に払わなきゃ!会社の口座にお金が足りない!」という時、社長の個人口座から会社の口座へお金を移して立て替えてもらうことにするとします。そんな時は↓のような仕分けになります。

  • 【仕訳のイメージ】
    • 普通預金 / 役員借入金

「会社の通帳にお金が増えたけど、これは売上ではなく、社長から借りたお金(役員借入金)ですよ」という記録になります。

3. ベテラン事務員からのアドバイス!注意したいポイント

役員借入金はとても便利な勘定科目ですが、注意してほしいポイントが2つあります。

① 「どんぶり勘定」に注意!レシートは絶対に保管

社長の個人マネーと会社のお金がごちゃまぜになる「どんぶり勘定」になりやすいのが、この役員借入金です。個人の財布から払ったとしても、必ず「会社宛ての領収書」や「レシート」をもらって、事務員さんに渡してください。 レシートがないと、経費として認められず、税金を多く払うことになってしまうかもしれません。

② 銀行からの見え方に気を付ける

役員借入金があまりにも大きくなりすぎると、銀行がお金を貸してくれる時の審査で「この会社は社長個人の貯金がないと回らない、危ない会社だな」と思われてしまうことがあると聞いたことがあります。 余裕がある時に、会社から社長へ少しずつお金を返していく(清算する)ことが大切です。 出来るだけないに越したことはないですね。

まとめ:役員借入金を上手に管理してクリーンな経理を!

  • 役員借入金は、「社長が会社の経費を立て替えたお金(会社から社長への借金)」のこと。
  • ホームセンターでの材料買い出しや、外注費の支払い前など、資金繰りが大変な建設業ではよく使う!
  • 個人の財布から払っても、レシート・領収書は絶対に捨てずに保管すること。

現場が忙しいと、つい自分のお財布からサッと払ってしまいがちですが、経理のルールを少し知っておくだけで、会社の数字がグッと綺麗になりますよ。領収書はくしゃくしゃになる前に、ぜひ事務員さんに渡してくださいね!

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