仕事で買った道具をプライベートで使っても大丈夫?
「仕事で買ったインパクトドライバーを自宅の棚作りに使った。」
「会社の軽トラックで家具を運んだ。」
建設業では、このようなことは意外とありますよね。私も社長から大掃除の時期なんかに会社のブロワーを時々かりちゃうことがあります。
結論から言うと、たまに私用で使っただけですぐに問題になるわけではありません。
ただし、仕事で購入したものをプライベートで使う割合が大きくなると、経費として認められる範囲や会計処理を考える必要があります。
この記事では、仕事道具を私用で使った場合の考え方を、個人事業主と法人に分けてわかりやすく解説します。
まず考えたいのは「誰のお金で買ったものか」
仕事道具の扱いは、
- 個人事業主
- 法人
で考え方が少し異なります。
個人事業主の場合
個人事業主は事業と個人が法律上同じ人です。
そのため、仕事で購入した工具を一時的に自宅で使ったからといって、すぐに経費を取り消さなければならないわけではありません。
ただし、プライベートで使う割合が多い場合は、その分は事業の経費とは考えられません。
法人の場合
法人は会社と社長が別の存在です。
つまり、会社のお金で買った工具は会社の財産です。
会社の道具を私的な目的で使う場合は、「会社の資産を個人的に利用している」という考え方になります。
たまに使う程度であれば実務上大きな問題になることは少ないものの、継続的な私的利用は避けた方が安心です。
例えば私が所属する会社の場合、私が年に1度かりるブロワーは別に何も処理することなくそのままですが、社用車のうち、資材搬入用兼自家用車にしている車両に関しては、面倒ですか使用するたびにODOメーターで距離数を計測し、業務使用割合を割り出し、社長と会社で契約書を結び、私用で使用する割合に応じた金額を社長が会社に支払っています。
この様に週に1度でも継続的に私的利用する場合は対応が必要です。この対応については長くなるので別の記事で解説したいと思います。
建設業でよくある例
インパクトドライバーを自宅で使った
例えば、現場で使っているインパクトドライバーで、自宅の棚を取り付けたとします。
年に1回程度の使用であれば、経費を修正するケースはあまりありません。
しかし、仕事よりも自宅で使う機会の方が多いようであれば、事業用として購入したとは言いにくくなります。今1年に1度と書きましたが、この頻度というのがとても難しくて曖昧のようで、私も間違いがあってはいけないと思い色々調べたのですがどうもはっきりしたことが出てきません。
電動丸ノコでDIYをした
休日にウッドデッキを作るため、仕事用の丸ノコを使用した。
これも一時的な利用であれば大きな問題になることは少ないでしょう。
ただし、「DIY専用」のような使い方になってしまうと、事業との関連性を説明しにくくなります。
会社の軽トラックで引っ越し
建設業では軽トラックを所有している会社も多いでしょう。
引っ越しや家具の運搬など、完全に私用で使う場合は注意が必要です。
燃料代や高速道路料金なども、仕事とは関係のない支出であれば会社の経費にはできません。
引っ越しであれば頻繁ではありませんが、車両に関してはプライベート利用は基本認められないと何かで見た記憶があるので、うちの会社なら、社用車の私的利用に関する基準を社内で決めて、例えば私的利用で社用車を使う場合1日1万円(例えばです)を使用者が会社に支払う決まりにするかなー
といったところですね。
プライベート利用が多い場合は「家事按分」を検討
個人事業主の場合は、仕事とプライベートの両方で使うものについて、「家事按分(かじあんぶん)」という考え方があります。
家事按分とは、仕事で使った割合だけを経費にする方法です。
例えば、
- 仕事80%
- プライベート20%
で使用している工具であれば、購入費用の80%を事業経費として考えるのが一般的です。
使用割合は、自分で合理的に説明できる基準を決めておくことが大切です。
法人の場合は家事按分という言葉は使わないと思いますが、基本的には同じで、経費にできるのは仕事で使った分だけです。
消耗品費のままでいい?
工具を購入したときに消耗品費として処理していても、たまに私用で使った程度なら、あらためて仕訳をやり直すケースは多くありません。
ただし、購入時から「半分以上は趣味で使う予定だった」という場合は、事業経費として処理するのは適切ではない可能性があります。
大切なのは「事業との関係」を説明できること
税務調査でよく見られるのは、
「本当に仕事で必要だったものですか?」
という点です。
そのため、
- 現場で実際に使っている工具
- 建設業の仕事で必要な機械
- 作業に必要な備品
であることが説明できれば安心です。
逆に、ほとんど仕事で使っていないものを経費にすると、経費として認められない場合があります。
まとめ
仕事で購入した道具を、たまにプライベートで使ったからといって、すぐに問題になるわけではありません。
しかし、仕事より私用で使う割合が多くなると、その分は事業の経費として考えにくくなります。
ポイントは次の3つです。
- 個人事業主と法人では考え方が少し異なる
- 私用で使う割合が大きい場合は家事按分などを検討する
- 「仕事で必要な道具」であることを説明できるようにしておく
建設業では工具や車両などを仕事とプライベートの両方で使うケースもあります。
迷ったときは、「仕事で使うことが目的だったか」「どのくらいの割合で仕事に使っているか」を基準に考えると判断しやすくなります。

